フアイアについて調べている

中国の抗がん新薬「フアイア(Huaier)」は可能性がありそうな気がする

フアイア(Huaier)とは

カイ栓菌の菌糸体エキス。もともと槐(エンジュ)の老木に生えるキノコのうちの1種類だけがフアイアらしい。つまり槐の木に生えるキノコがすべてフアイアというわけではない。

フアイア(キノコ)は中国の古書にも登場する生薬。東晋時代(317年〜420年)の「肘後備急方」に記載が見られ、明代の李時珍が書いた「本草綱目」にも登場。木の部の項目の最後に「槐の耳」との記載がある。しかし現在のフアイアとそれがまったく同一のものかは調べるすべがない。

中国ではほぼ取り尽くされて、天然ではめったにお目にかかれないシロモノという。仮に多少あったとしても医薬品として使用するには、均質性に不安があろう。

長らく歴史に埋もれていたフアイア。しかし1980年代に上海癌病院(現復旦大学附属腫瘍病院)に入院していた原発性肝臓癌の患者を複数名完治させたとのこと。中国政府は、この「カイ栓菌」の菌糸体(本来樹木や土地の中にある、植物でいう根のような部分)を工場で培養することに成功。

1992年に進行性肝がんの治療薬として承認となった。中国では漢方第一類抗癌新薬として、保険治療の適応が受けられる。主にがん治療に使用され、肝臓がん以外にも臨床応用が始まっている。