フアイアについて調べている

中国の抗がん新薬「フアイア(Huaier)」は可能性がありそうな気がする

【試験管、生体内実験結果】トリプルネガティブ乳がんでの抗がん作用

トリプルネガティブ乳がんとは、国立がん研究センターがん情報サービス用語集にては以下のように記載されている。

乳がんのタイプの1つです。女性ホルモン(エストロゲンプロゲステロン)により増殖する性質をもたず、かつ、がん細胞の増殖に関わるHER2タンパクあるいはHER2遺伝子を過剰にもっていないという特徴をもちます。3つの陰性(エストロゲン受容体陰性、プロゲステロン受容体陰性、HER2陰性)を意味してトリプルネガティブといわれます。ホルモン療法や、HER2を標的とした分子標的薬は使わず、抗がん剤治療を行います。乳がん全体の約10〜15%を占めます。

 2019年5月、International Journal of Biological Sciences誌(IF 4.067)に、試験管、生体内実験結果ではあるが、このトリプルネガティブ乳がんについて、フアイア投与により抗がん作用が現れたという実験結果が掲載されたので紹介したい。

 

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フアイア投与によるMb-436細胞とSUM159細胞の現象

アブストラク

トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は非常に攻撃的ながんであり、標的療法の欠如です。乳がん幹細胞(BCSC)は、TNBCの攻撃的な特性の原因であると考えられています。したがって、BCSC標的剤の開発は、患者に新しい治療戦略を提供する可能性があります。キノコTrametes robiniophila Murrから抽出された有効成分であるフアイア多糖類は、中国の抗がん治療に広く使用されています。

ここで、フアイア多糖類がTNBC細胞のBCSCを標的とし、in vitroでのマンモスフェア形成の減少、幹関連遺伝子の発現のダウンレギュレート、アルデヒドヒドロゲナーゼ陽性細胞の割合の減少、in vivoでの異種移植腫瘍形成の抑制を実現できることを実証しました。機械的に、フアイア多糖類はエストロゲン受容体αの最近同定されたサブタイプであるエストロゲン受容体α-36(ERα-36)の発現を著しく減少させ、ERα-36高TNBC細胞におけるERα-36を介したAKT /β-カテニンシグナル伝達の活性化を減衰させました。この研究は、BCSC標的療法におけるフアイア多糖類のメカニズムに関する新しい洞察と、TNBCの包括的な治療戦略に関する新しいアイデアを提供します。

 

 

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